獣医
2017.05.08 【セミナーレポート】
松田教授 膝蓋骨内方脱臼整復法セミナー2017(東京開催)
3月26日に東京農工大学大学院農学研究院教授の松田浩珍先生をお迎えし、 「膝蓋骨内方脱臼整復法」セミナーを開催しました。
松田教授の冒頭のご挨拶では、技術革新や獣医学界を取り巻く現状認識から、今後の動向についても言及され、 今回のテクニック習得の有用性について、より高い意識で講習に臨んでいただくことにつながったようでした。
その後、グレード分類Ⅰ~Ⅳの説明があり、本日の技術習得は、グレードⅡ:自然脱臼が起こるが、 手で簡単に還納させることができる。グレードⅢ:常時脱臼しているが、手で還納させることができる。 この2分類に該当します。
前回までと同様に、特別に開発されたイヌの膝蓋骨内方脱臼整復用模型を用いた術技を、 松田教授の直接指導のもと、体験いただきました。 この模型は切る感覚が実物に近く、内部構造とその強度等も非常に精巧です。
映像を見ながら各ポイント解説が行われ、オペの全体の流れを学んでいただきました。
上映教材:「イヌの膝蓋骨内方脱臼整復術」 商品番号:VM42-S
午後からはいよいよ模型を使って参加者の方々に実技を行ってもらいました。 まず切開ラインの決定から。松田教授からは必ずマーカーを使うように、との指導がありました。
皮膚切開後、ドリルを使った造溝を体験、外側腓腹筋頭種子骨と、大腿骨外側上顆後方にある 関節面との間に支持糸をかける術法も実際に行ってもらいました。
当日の実技の中で最も難しい術法でしたが、この時の手の感覚や加減、コツをつかめるよう 松田教授から様々なアドバイスがあり、時間内に全員の方がこの術法をクリアされていました。 質疑応答時間もしっかりとっていただき、最後まで熱意のこもった松田教授の回答とともに、 充実のセミナーは終了となりました。
~セミナー参加者の声(アンケートより抜粋)~
○丁寧に教えて下さり、良かったです。○これからも模型でトレーニングしなければと思っています。
○日本には良い糸があるからこそ出来る術法であることなども学べました。
○実習は難しかったが、とても勉強になった。