1. ホーム>
  2. 発達障害支援>
  3. セミナー開催レポート<2018年>

発達障害支援

2018.03.18 【セミナーレポート】

ジャパンライム主催セミナー
様々な視点から発達障害支援を考える

3月18日に、笹森理絵先生と松本拓真先生をお招きして、「様々な視点から発達障害支援を考える」セミナーを開催しました。
大阪では2回目の開催となる今回は、午前と午後の2部構成となっております。

午前は、『え?!私が発達障害?!生きづらさの原因を知り、生きること』と題して、 笹森先生ご自身の人生に焦点を当ててお話いただきました。
笹森先生は全国各地で様々なテーマでご講演をされ、 以前にジャパンライムのセミナーでもご講演いただきましたが、 今回のように自身に特化した内容は意外にも初めてとのことで、この講演のためにスライドも新たに作成していただきました。
実体験を画像スライドで示しながら、笹森先生ならではのわかりやすいお話で講演を進めていただき、 受講者の皆様から好評いただきました。

午後は、『発達障害支援者のためのストレスマネジメント』というテーマで臨床心理士の松本拓真先生にご講演いただきました。 ストレスマネジメントは支援者自身が生き生きと仕事をし続けられることを目指します。
ただ、それだけでなく、支援者自身の感情を理解することは、実は対象者を理解することにつながる、というお話をいただきました。 今回のサブテーマにもなっており、支援者の方にとってはこれまでになかった視点、という方も多いのではないでしょうか。
また、ストレスマネジメントの方法として、コーピングの方法などを紹介していただき、受講者の皆様にも行っていただきました。 難しい内容でしたが、一般の方にもわかりやすいようお話いただき、好評のうちに終了となりました。


参加者の方の感想(一部抜粋)

・提案する 一緒に考えてみるという気持ちを大切にしていきたいです。松本先生のお話の注意喚起についての考え方、 捉え方にははっとさせられました。
・自身が大人になってから発達障害と診断されるまで、そしてそのあとのエピソードをたくさん話してくださっておもしろかったです。 療育者として子どもたちの困っているを理解して支援してあげられたらと思いました。
・当事者の話をきけて今後の自分の支援の方法の再確認や発見ができとても貴重な時間であったと思います。 ストレスマネジメントについては奥が深いということがわかったことと、ストレスコーピングについて現在知りたいとおもっていたので、きけてよかったとおもいました。
・笹森さんの話は障害者本人として母親としていろいろな立場からの感じたことなど実体験の声がきけてすごく貴重な時間でした。 松本先生の話ではストレスを双方が感じてることから理解をしていく話もおもしろかったです。話の展開も楽しくて良かったです。
・なぜうつになるのか、などがよくわかりました。また支援者が感じるイヤな感情は本人がもっとも感じる感情という話はとくにきけてよかったです。子どもへのかかわりを見直そうと思います。
・体験談をまじえて教えてくださりとてもわかりやすかった。心理療法の考えがストレスマネジメントにもたらす視点はとても勉強になりました。
・大変参考になりました。私が行っている支援と支援対象者のことを思いながら聞かせていただきました。

2018.02.11 【セミナーレポート】

ジャパンライム主催セミナー
発達障害の理解と人付き合い

2月11日に、小児科医の平岩幹男先生と言語聴覚士の村上由美先生をお招きして、 「発達障害の理解と人付き合い」をテーマにご講演いただきました。

発達障害はその言葉は広く知られるようになりましたが、それが具体的にどのようなものであり、 何が、なぜ問題になるのかは意外と認識されていません。 また、その対応についてもできることが多いのに知られていないという面があります。
午前中の平岩先生の講演では、『発達障害まるかじり』と題して、発達障害とは何か、から始まり、 幼児期の課題から思春期成人期の課題まで、全体を眺めながらわかりやすくお話いただきました。
様々な形で発達障害支援に関わっている方にとっても、おさらいとなる内容でした。

発達障害の理解と人付き合い

午後は、言語聴覚士で、当事者である村上由美先生に「発達障害のある子の人付き合い」についてお話いただきました。
友人関係・人間関係のトラブルは、多くの人を悩ませる問題です。「人と仲良くしてほしい」というのは 親や教師なら当然の願いかもしれません。
しかし、それは当事者にとってはかなり負担を強いられている面があるのは見落とされがちです。
村上先生自身の経験や、支援者としてのこれまでの経験をもとに、 当事者ならではの「人との距離感」や「人への興味・関心」についてお話いただきました。
こういった特性は外からは見えづらいものですが、イメージ図などで示しながら、わかりやすくお話いただきました。

発達障害の理解と人付き合い

最後に、平岩先生と村上先生の両氏による対談が行われました。これまでの経験や現状を踏まえた上で、 両者の視点から今回のテーマについて掘り下げていきました。
この対談については、新たな気づきにつながった、というご感想を多くいただきました。

発達障害の理解と人付き合い


<2018年04月>DVDになりました!

「F12-S 発達障害の理解と人付き合いの支援」


参加者の方の感想(一部抜粋)

・違う視点からのお話を伺うことができ、有意義でした。当事者である村上先生のお話は新鮮でした。
・一部では発達障害の全体がなんとなく見えたように思います。二部では当事者の感覚がどう違うのか、図がわかりやすかったです。
・わかっているようでわかっていなかったと実感しました。平岩先生のトゲが社会という枠にささらないようにするにはという話、 村上先生の当事者・支援者としての立場の話、両方とも興味深く楽しかったです。
・対談の内容がとても濃かった。
・平岩先生のお話では、発達障害を持つ方への支援のありかたを再確認することができた。 また具体的な実践方法を教えていただき、大変勉強になりました。 村上先生のお話は当事者の視点や実体験をまじえたお話で大変興味深く、勉強になった。 当事者の方のお話はなかなかきけないのでよかった。

2018.01.28 【セミナーレポート】

ジャパンライム主催セミナー
放課後等デイサービス研修

1月28日に、放課後等デイサービスコンサルタントの松本太一先生をお招きして、 「放課後等デイサービス研修」を開催いたしました。
放課後等デイサービスは、障害のあるお子さんの発達を支援する上で、 家庭・学校に次ぐ第三の場として重要な役割を果たします。しかし、ここ数年で新たな事業所が大量に開設され、 サービスの質の低下が指摘されています。
その中で、こういった研修会は他にあまりなく、 全国各地よりお申込みを多数いただき、満席で当日を迎えました。

松本先生が「ここだけは押さえてほしい」と考える内容を、映像を交えながらわかりやすくお話いただきました。
まず、放課後等デイサービスの役割は何か、そして発達支援をどう考えるかについて、 「養護」「ケア」「療育」という3つの視点で解説していただきました。
事例検討も交えて、受講者の皆様と一緒に考えながら進めていきます。

放課後等デイサービス研修

次に、放課後等デイサービスでの具体的な取り組みとして、
①保護者面談の進め方、②個別支援計画の作成、③教室環境の構築についてお話いただきました。

①保護者面談の進め方では、松本先生が作成、使用されている契約時質問シートを示しながら、 各質問の意図を一つひとつ丁寧に解説していただき、さらに面接時のちょっとしたポイントもご紹介いただきました。
②個別支援計画の作成では、作成の事例をもとにポイントをしぼって解説していただきました。 個別支援計画について知りたい、という方が多く、アンケートでも大変好評いただいた内容でした。
③教室環境の構築では、構造化が必要な理由を示した後に、中程度に構造化された教室の特徴と、 構造化の程度が少ない教室の特徴を、実際の教室の様子を写真で示し、教室の中に施された様々な工夫について、 その意図を説明していただきました。

放課後等デイサービス研修

そして、教室での活動例として、発達段階にあわせたアナログゲームをご紹介いただきました。
前回のアナログゲーム療育セミナーでも好評だったゲーム体験を、今回もいくつか行っていただきました。 子どもだけでなく大人も盛り上がれるゲームなので、教室内は一気に賑やかになりました。

2017年6月11日開催「アナログゲーム療育」開催レポート

最後には、指導員の関わり方として、3つの原則をもとにお話いただきました。
<原則1:安全最優先>
<原則2:小集団指導では1グループにつき指導員2名>
<原則3:お子さんの人間関係を大人⇒子どもの順に作っていく>

度々報道される、放課後等デイサービスでの事故。
ここでお話いだいた危険な行動や、事故防止のための対応は、大変関心が高く、 受講者の皆様は真剣に耳を傾けていました。
事前に収録した映像もご覧いただきながら、具体的に解説していただきました。

放課後等デイサービス研修

まる1日のセミナーでしたが、盛りだくさんの内容で、非常に濃い1日であったと思います。 今回、満席でお申込みいただけなかった方もいらっしゃいますので、第2回の開催を予定しております。
是非ご参加ください。


<2018年03月>DVDになりました!

「F11-S 放課後等デイサービス研修DVD」


参加者の方の感想(一部抜粋)

・大変満足のいく内容でした。机上のことだけでなく、実践の場での対応などもたくさん聞くことができ、 また、アナログゲーム療育もやってみるととても楽しく取り入れたいプログラムの一つとして知ることができました。
・契約時質問シートなどもあり、実用的なことも多かったので、よかったです。
・振り返りの時間等、再検討すべき事項が多く発見でき感謝しています。
・現在の施設での足りないところ、これからやっていかなくてはいけないことがみえてよかった。子どもたちに対する接し方、  施設のつくり方などもっと考えていきたいと思います。
・映像がわかりやすかったです。構造化の写真の例も具体的で参考になりました。
・とてもわかりやすかった。放デイのあり方から話をすすめてくれて専門的立場、現場の意見も取り入れられており良かった。 ゲームなども実際に体験できて分かりやすかった。
・子どもの落ち着く放デイの核心部分を教えていただきこれからの教室づくりに役立てていきたいと思います。
・ボードゲームを通して、よりコミュニケーションの図り方やステージに合わせた安心感でのあそびなど勉強になりました。
・前半の放デイに求められることを踏まえてどのような構造やプログラムを提供すればよいか学ぶことができ、充実かつ日々の実践につながる内容でした。

2018.01.14 【セミナーレポート】

ジャパンライム主催セミナー
吃音の理解と支援/感じてみませんか、発達障害の世界

新年最初のセミナーは、午前の部に古山慎治先生、午後の部に笹森理絵先生をお招きして開催いたしました。

午前の部は、古山先生に「吃音の理解と支援」というテーマでご講演いただきました。
吃音は、周りから誤解や偏見を受けやすく、適切な情報が不足していたり、 あるいは情報が錯綜していたりということも少なくありません。悩みや問題を抱え込んでしまうと、 コミュニケーションの意欲や人間関係作りにも影響を及ぼしがちです。
講演では、吃音だけに注目するのではなく、吃音を含む発達の全体像を捉えた上で、 包括的に支援することが大切だとお話いただきました。

<2018年03月>DVDになりました!

「F17-S 吃音の理解と支援」

吃音の理解と支援

午後の部は、笹森先生に「感じてみませんか、発達障害の世界」というテーマでご講演いただきました。 発達障害の人が何を見て、何を感じて、何に困っているのか、そして、どう理解をしていただけるとよいのかを、 日常生活の事例からわかりやすくお話いただきました。
当事者として、家族として、支援者として、様々な視点からお話いただき、アンケートでも、 これまでになかった視点で新たな理解につながった、というお声を頂戴しました。


参加者の方の感想(一部抜粋)

<午前の部>
・思っていた以上に奥が深く、勉強になりました。
・吃音の話をほとんどきいたことがなかったので基本的なことから話していただき参考になった。
・吃音の支援は吃音の子どもの支援のみならず子どものかかわり全てにつながるものだと思いました。

<午後の部>
・色々経験されてきた講師の先生だったので現実的なお話をきくことができて言葉もあたたかく重みがありよかったです。
・絵と写真でイメージしやすく普段、一緒に過ごしている子どもが苦戦しているポイントを知りました。
・感覚過敏についてどんなことなのかとてもわかりやすく説明していただいてよかった。身近にも増えてきているように感じるので具体的な支援を参考にしたい。